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左心低形成症候群の娘、きょうだい児の2人、ひとり親、ドタバタの日々。

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三途の川アウトレットパーク。

「世にも奇妙な物語」は、私が小学生の頃にはレギュラー放送されていてひどく怖かった記憶がある。
弟妹と毛布をかぶって見ていた。

 

最近はすっかり怖さも抜けてしまったが、物語自体は面白いものも多く。
オムニバス形式で飽きることなく見られるのもいい。

ハナは恐怖心が強いので見ることはない。
逆にゆず姉は大好きで、ハナがいない隙に見られるようにと毎回録画参戦している。


それを、ド深夜に2人で見た。
6月26日放送の「世にも奇妙な物語'21 夏の特別編」
まずは「あと15秒で死ぬ」「三途の川アウトレットパーク」の2本。

 

第1話は小説原作、吉瀬美智子さん主演。

死神役の梶裕貴さんは役者としての演技も違和感なく、想像よりずっとお上手だった。
ストーリー自体はベタだけど、個人的にはまずまずという感想。
昔やってた「ロス:タイム:ライフ」ってドラマを思い出した。


今回触れたいのは第2話。
こちらは漫画原作、加藤シゲアキさん主演。

三途の川のほとり。
現金化された”前世で積んだ徳”を使って、来世に持っていくもの(才能や容姿など)を買える「三途の川アウトレットパーク」という場所がある。
来世で何に生まれ変わるかは福引で決められる。

という設定。
ネタバレになるので詳細はナイショ。

 

物語の終盤、登場人物3人が皆泣いているシーンがあり。
そこに(ド深夜にも関わらず寝る気なしの)モモがやってきて、テレビを見て「なんでないてるの?」と聞いてきた。
端的に説明するのは難しいので、とりあえず「お別れするのが悲しいんだよ」と伝えた。

 

私の言葉より、画面から伝わるものが入ってきたんだろうと思う。
「おわかれするのはかなしい」と、口をへの字に結んで涙をこぼし始めたモモ。
そこから声を上げて「おかあちゃんとあえなくなるのはかなしい」とわんわんと泣き始め、なんやかんや小一時間。
(最終的には泣き疲れて寝た)

 

あまりにも泣くものだから、最初は慰めていた私もゆず姉もすっかり呆れてしまったが。
そういう感情がわかるようになったのは成長。

ただそれ以上に、作中に出てくる病気の男の子の存在が私には重く。
「会えなくなるのは悲しい」と泣くモモの姿が、6年前のゆず姉とハナと重なった。

 

妊娠9ヶ月、34w1d。
モモに重度の心奇形があるとわかった日。
帝王切開で生まれてきた35w5dまでの11日間、ゆず姉とハナと涙にくれた。

お腹の中で元気に動いてたし、元気だってずっと病院で言われてたから。
周りの赤ちゃんみたいに、元気に産まれてきてくれるって信じてた。

とっても楽しみにしてたのに……元気に産まれてこれないなんて、顔見たらお別れなんて悲しくてイヤだよ。
産まれてきたら死んで欲しくない。

でもこんなつらいことになるのがもっと早くにわかってたら、わからない。

イヤだけど、産まれてきてほしいけど。
産まれてきても、赤ちゃんが痛くてつらい思いをするってわかってたら、お別れするって決めたかもしれない。

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当時ゆず姉は小3、しっかりしていて理解力もあった分だけ悲しみも深かった。
小1だったハナに理解できることは少なかったが、心待ちにしていた妹が病死や死産になるかもしれないことは理解できた。

 

現実に「会えなくなるのは悲しい」を経験した私たち。

泣き出したモモは、傍にいたゆず姉に抱きついて。
抱き着かれたゆず姉と私は目を合わせて苦笑い、かわいいやら困ったやら。
半べそで見ていた私たちの涙は、最終的に物語への感情移入とモモへとどちらのものだったのか。


6歳の誕生日まであと少し。
全身全霊で生きようとするモモに寄り添った、喜びと悲しみの季節がやってくる。

まだまだお別れする予定はないよ。
お母ちゃんも、姉ちゃんたちも、みんな一緒にいるから大丈夫。

 

祈りのように、決意表明のように、慰めの言葉を口にする。

頭を撫でてやると、モモもまた私の頭を撫でてくれたので、2人おでこをくっつけて笑って。
ぎゅっと抱きしめ合ってそのまま眠りについた。

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