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左心低形成症候群の娘、きょうだい児の2人、ひとり親、ドタバタの日々。

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この選択が笑顔に繋がりますように。


4月下旬、部活動の原則中止が要請された。
そのままGWに入り、明けて「まん延防止等重点措置」があり、現在は「緊急事態宣言」が延長になっている。

今年度に入って部活動ができたのは、片手で数えられるほど。
部活動結成集会からすぐに中止になっているので、ゆず姉は新入部員の顔をほとんど知らないままだ。

 

6月は中体連。
去年は中止になっているが、今年は開催されるそう。
出場者は保護者の承諾を得て特別に練習を再開するが、ここで出場しない生徒はそのまま引退になることが決まった。

ゆず姉は、引退することにした。


現在の部長はジュニアからの経験者。
この子が一癖あるタイプなものだから嫌悪して退部した子、一緒に試合に出たくないからと引退を決めた子。
そのほかにコロナ禍でモチベーションが下がって退部した子もいて、ゆず姉がダブルスを組む相手がいなくなってしまった。


そして、何より感染したくないというのがある。
自分が感染することも、それを持ち込んで私やモモにうつしてしまって「万が一」があることも、ずっと怖がっている。

我が家はひとり親、近くに身内はいない、モモは心臓のことがある。

 

感染者が急増し始めた頃、自主休校のことを学校に相談している。

学校からの回答は「ネット環境が整っていない家庭が多いので当分リモートはできないし、個別対応もできない」だった。
教育委員会で出されている学習課題の提出など、欠席扱いにならず、成績にも不利にならないような配慮は最大限にすると言ってもらった。

ありがたいこと。

ただそれは、現場の先生方の負担を大きく増やすことでしか解決しない。
そんなことは望んでいないのだ。

 

「ウチのせいでモモが死んじゃったら」

将来の夢と、妹の命。
ゆず姉の天秤にはとても大きくて重たいものが乗って、ゆらゆらゆらゆらと揺れ続けていた。

この1年は、部活動ができなくなった時間を勉強に振っていた。
通塾も始めて全力で頑張ってきた結果、定期テストの結果は学年の上位15%から5%まで上がった。
志望校のランクを上げて、大学入試を見据えて、本当に頑張っている。

そう簡単に決められるはずがないし、それを知っていて私も軽率なことは言えない。
命あってこその未来だ。
でも今ここで納得できない選択をしたら、将来への光が消えてしまうかもしれない。

 

何日も半泣き状態で悩み続けて、自主休校は諦めた。
そして最初で最後の中体連出場を諦めて、その時間で勉強することに決めた。
ゆず姉の将来だからと自分で決めてもらったけれど、この選択をさせるのが酷だとわかっている。
何もしてやれなくてごめん。

 

去年の今頃は、部活だけでは飽き足らず区の体育館にも通っていた。
週末は学校から帰ってくると、指定ジャージからプライベート用の練習着へと着替えて「行ってきます!」と出掛けていく。

今年は一度も着ていない。

ゆず姉はいつもニコニコ笑顔で、大きなラケバを担いで楽しそうにしていた。
それを見送るのが好きだった。

また見られる日がくることを、心から願っている。

【ある日の育児話】胸を張って『主役』だと言っていい。 - はっちゃき娘ズplus☆

 

最後の公式試合は、去年2月。
中体連の開催もなかった去年の3年生は、感染が落ち着いた時期に他校と引退試合をできた。
でも、今年は何もない。

春休みに「(学校名)杯」なる部内のリーグ戦があった。
春期講習会もある中、時間を調整しながら出場したそれが最後の試合。

 

こんなラストが選択肢にあることはわかっていた。
ゆず姉に聞いてはいないが、それなりに心の準備も覚悟もできていたと思う。
でも、こんなのは悔しい。

自分の気持ちに正直で、真っ直ぐに向かっていく頑張り屋で、負けず嫌いで。
その分とっても泣き虫で。
何かあると私にしがみついて泣いていた子が、いつの頃からか涙を見せることはなくなった。

今は、やるせない気持ちをどこで涙に変えているのだろう。


受験まで残り9ヶ月ちょっと。

この選択の正誤なんてわからないけれど、きっとこれでいい。
選んだ道が最善だと信じて進もう。

定期テストが終わったら、ラケバと道具一式をきれいにしてしまっておこうと約束をした。


今は「勉強したいから中学校で辞める」と言っているけれど、入学する前は「勉強したいから部活はしない」と言っていた。

きっとまた楽しくできる日がくる。
2年間頑張ったよね、お疲れ様!ありがとう。

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