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左心低形成症候群の娘、きょうだい児の2人、ひとり親、ドタバタの日々。

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【三女】フォンタン循環5年目/8か月間の虫歯治療を終えて。


先天性心疾患の子は、虫歯を作らないようにと言われます。
感染性心内膜炎になると怖いから。

虫歯や歯周炎などの菌が血中に入って心臓に……という、これは子どもに限った話ではないけれど。
心臓に疾患のある人はハイリスクなので要注意です。

 

www5.famille.ne.jp

 

先天性心疾患の手術を受ける小児が最も注意しなければならないのは、感染性心内膜炎(IE)の予防です。
感染性心内膜炎は心臓が細菌感染をおこしている状態で、小児の先天性心疾患での罹患率は高く、手術時に感染性心内膜炎をおこした小児の死亡率は高い傾向にあります。

 

医療者嫌いを極めているモモ。
特に痛いことが大嫌いなので、歯科は本当に小さい頃から苦手な場所でした。

それでも私が羽交い絞めにしてどうにかなれば、口を開けさせて虫歯チェックをして……ということもできたけれど。
幼稚園児ほどの体格になると難しく。

 

診察台の上で大号泣しながらローリングするのを、翌日に筋肉痛になるほどの力で抑え続けることに疲れてしまった私。
私自身の精神状態も、正直あまりよくなかった頃でもありました。

区内に評判のいい小児歯科はあったものの。
そこでの治療は抑制のあるもので、過去にそれをトラウマにしてしまったハナの姿を見ていたので敬遠してしまって。


これ以上医療者嫌いが加速するのはイヤでした。
コロナ禍での外出自粛もあり、歯科受診に二の足を踏んだまま放置してしまったんです。

 

それから1年後、春先のこと。

歯が痛いから歯医者さんに行きたいとモモに言われて、ホッとしたんです。
これでやっと前向きに治療できると思いました。

 

でも、時すでに遅し。

重なり合った歯の隙間で、見た目ではわかりにくいところで、虫歯はかなり進行していて。
前歯はさほどではなく、生え変わりの時期も近いのでいいとのことでしたが。
奥歯は本当にひどいものでした。

 

右下の奥歯(E)は、抜歯。
左右上下の奥歯(D・E)は、神経治療。

すべて神経治療になったのは、これから生えてくる永久歯を守るため。
麻酔を使うので、リスクを考慮して大学病院の小児歯科を紹介してもらいました。

 

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歯周炎と歯髄炎の治療、最低10回の通院。

 

自分があまりにも情けなくて涙も出ませんでした。

3人も育ててるくせに当たり前のこともできていないなんて。
モモがどんなにイヤがっても命に関わることなのに。

そうやって落胆と苛立ちでうつむいていると、横にいたモモが言ったんです。
「ママ、かなしいの?」と。

への字口のモモは、目を真っ赤にして涙をいっぱいためていました。

 

これから無駄に痛い思いをしながら、治療を受けなければいけないのはモモで。
そこに、私の悔いなんて1mmも助けになりませんよね。

そこからは治療での抑制をお願いして、モモの手を握って、時に肩口や足を抑えて、涙を拭いてやって。
「頑張るよー!!」と、笑顔で声を掛け続けました。

 

主治医のM先生は、サバサバしている女性でした。

春先から通っている大学歯科の主治医M先生は、なぜか何度教えても「おばちゃん」
「先生」つけないのかーい(;´Д`)

【三女】フォンタン循環4年目/5歳11ヶ月、発達外来と嬉しい再会。 - はっちゃき娘ズplus☆

 

M先生は言いました。
「どんなに泣いていた子も、最後にはちゃんと抑制なしで治療できるようになりますし。なるように頑張ります」と。

結局15回ほど通いましたが。
診察台に寝転ぶと「おねがいします」と言って始まり、麻酔でも半べそ程度で泣くことはなく、抑制なしで私と手を繋いで治療できるまでに。

 

ただまぁ、モモは暴れん坊なので。

「せんせい、いたいです!」
「なみだふいてよぉぉぉー!!!!!」
「さっきのいたかったです……」

と、言いたい放題。
小児科主治医T先生にも見せない素をさらしまくりです(笑)

 

傍にいた若手のお兄さん先生が、M先生から涙拭き係に任命され。
治療の合間に「涙拭くねー」と優しくふきふき。

大学病院の歯科は、歯科衛生士がいないので院生や若手の先生ばかり。
雰囲気が面白いです。

【三女】フォンタン循環5年目/6歳4ヶ月・定期健診日、地獄を見たあとの天国。 - はっちゃき娘ズplus☆

 

学生さんの課題のために、お願いされて歯科健診の練習台になった日もありました。
1人のお兄さんが間違って、M先生から指導されて、まわりの学生さんたちが笑って。
つられてモモも笑って。

そんなふうに通えるようになったのが嬉しかったです。

 

そうそう。

まだ通い始めの頃、T先生と循環器外科の元主治医A先生に「虫歯を拗らせてしまった」と。
ここまでの経緯と私の懺悔をしたんですが。

「全身麻酔でやってもらえたらいいのに……」
2人そろってこんなことを言っていて。

T先生は「あらー、モモちゃん虫歯できちゃったか」と。
A先生は「虫歯はみんなできるものだし、モモが向き合えるタイミングが今だった」と。

心臓の主治医たちは甘いなと、そして優しいなと思いました。
何事もなかったから言えることですがありがたいです。

 

でも、確かに。
自分の意思で決めてからは「怖い」「イヤだ」と言っても、逃げることはありませんでした。

開き直るという意味ではなく、過ぎてしまったことよりもこれからできることを。
タイミングだったと切り替えるのは大切なことでした。

 

歯磨きもあまり好きではなかったのに、頑張って習慣づけてくれました。

 

 

習慣づけに一役買ってくれたのは、ピカチュウの歯磨き粉。
リンゴ味って珍しいです。

 

M先生は「全身麻酔だと事前検査が必要になるから、抑制して麻酔して抜いてしまえば1日なので早いです」とバッサリ。
(モニターはつけてくれましたが、号泣してもSpO2:97キープ)

抗生剤のサワシリンを前日・当日・翌日と飲みましたが。
心臓の調子が悪くないので、ほかに特別なことはありませんでした。

※当日に大量のサワシリンを飲んで抜歯というのが多いと薬剤師さんには言われましたが、モモはこの飲み方になりました。

 

2021年の初診から12月まで、かれこれ8ヶ月。
本当によく頑張りました。

幼稚園の歯科健診の結果を見た時にはちょっと涙が。

嬉しかったとM先生に話すと、カラカラと笑って「前歯まだ虫歯なんだけどねー」と言いながら。
「永久歯の虫歯0はめざせますから、歯磨き頑張って!」


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モモが大きな口を開けて笑うと、6歳らしからぬ奥歯のキラキラで。
見るたび思い出しては反省するのですが。

モモの大きな成長を感じた経験でした。
これからは気をつけなくては。

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